「京料理」がどのような料理か、人に説明することができますか。
　もともと京料理という用語は存在せず、「上方の料理」「京都の料理」が省略されて「京の料理」といわれる幅広い料理を指していまいた。戦後多くの海産物が市場に出回るようになって料理内容も充実します。様々な影響を受けて茶懐石を取り入れた料理として「京懐石料理」という用語が用いられる中、京の料理が略されて「京料理」として独立、呼称されてきたようです。
　鱧(はも)料理の第一人者といわれる、元京料亭「馳走高月」店主・朝尾朋樹氏が、料理界に身を置いて60年余りの経験をもとに、初版本を大幅に加筆修正しました。
　京料理とは「節度あるみやびやかな料理」として、まとめています。